荒木村重 ― 信長に背いた摂津の戦国武将

戦国時代、織田信長に仕えていた有力武将・荒木村重は、摂津の有岡城を治め、家族や部下をまとめる有能な人物だった。
しかし天正6年(1578年)、突如として信長に反旗を翻す。
毛利氏と通じて城を守ろうとするも、織田軍の包囲は厳しく、長期戦の末に有岡城は陥落。妻子や多くの家臣を失い、村重自身も命からがら逃亡した。
しかし、彼の物語はここで幕を閉じなかった。武将としての戦いを捨て、茶人として新たな道を歩むことになる。
千利休に師事し、「道薫(どうくん)」と名乗って茶の湯の世界で生き延び、裏切り者としての汚名を背負いながらも文化人として再生したのだ。
戦国の荒波に翻弄されながらも、生き抜くために自らの生き方を変えた村重の人生は、まさに数奇な物語と言える。
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