猪名川

猪名川は淀川系支流の一つで、大阪と兵庫県の境を流れる川である。
少し西に行くと、武庫川という大きな川が流れており、伊丹はこの武庫川と猪名川に囲まれた都市となる。
洋の東西を問わず、文明は川から生まれることが多い。伊丹の始まりの川は、猪名川である。
武庫川は急流すぎて、治水技術がないうちは、定住に向かないため、人々は猪名川周辺に定住を始める。
これが、川西の加茂遺跡、伊丹の口酒井遺跡、田能の田能移籍などである。
猪名川は神代の時代から人々の暮らしを支えてきた。
神代の時代というのはおおむね2、3世紀の時代を指すことが多く、古墳時代の前である。
この神代の時代のものはなかなか名前の由来がはっきりしないものが多いが、猪名川もその一つ。
為名(いな)という舟大工が住んでいたという説などさまざまである。
由来ははっきりしないにせよ、この猪名川は伊丹の人日に安住をもたらしてきた。
しかし、同時に水害も多く人々を困らせてもいる。そこで、一人の高僧行基が治水工事を行い、昆陽の地に緑ができた。
猪名川の土手を歩くと、古代の見た風景、西に六甲、北に五月山である。
Comments
So empty here ... leave a comment!